店主よりご挨拶

カリテとの出会い

早いもので、わたしが愛知万博のアフリカ共同館で西アフリカの人たちと共に仕事をしてから7年という月日が経とうとしています。働き始めた頃は、ブース内に飾られた、これまでに見たこともないアフリカ産品や文化を紹介することに手一杯で、会期終了後にまさか自分がシアバターの輸入を手掛けることになろうとは想像もしていませんでした。その時に紹介していたもののひとつがシアバターでした。
ガーナブースではすでに商品化された製品が並んでいたのに対して、ギニアブースにあったのは、バックヤードに保管されていたバケツ一杯に詰められた20K分のカリテ。(ギニアはフランス語圏なので、シアバターのことをカリテと呼びます。以後カリテと書きます。)博覧会では自国の文化を紹介することに加えて、ビジネスチャンスを掴むことも大切な目的のひとつでした。

他のアフリカ諸国のブースでは、どんどんとコーヒー等の商談が進む中で、西アフリカの中でも特にギニアは、カリテの商談もなかなか上手く進みません。そんなある日、わたしの足の上に大きな彫像が倒れてきました。ギニア人が駆け寄ってきて、そこに座れ、靴下を脱げ、とほぼ強引にわたしの足にベタベタになるほどのカリテを塗り込んだのです。そのときからわたしの中で「カリテ」の価値観が大きく変わり、アメリカのサイトなどを利用してとことん調べあげました。(当時ロクシタンが名古屋に入ってきたばかりでした) アフリカでは薬品として使われていること、アメリカでは火傷や打ち身に良いと言って売られていることなどびっくりすることばかりでした。現地に長く滞在された日本人の方も帰国されてはじめて、カリテは薬品ではなくて化粧品の原料なのだと知ったそうです。

一緒に働いた西アフリカの女性たちの肌はきめが細かくてすべすべでした。その秘訣はなに?と尋ねたところ、カリテを塗っているということでした。また別の男性から、彼の母親は生まれてから90歳になるまで食用油としてはこのカリテ以外のものは使ったことがない、という話を聞きました。こうして、私の中で、カリテの存在が大きくなっていき、会期終了後に1トン単位の取引を主張する相手を説得して規模を小さくしてもらい、契約が成立しました。政権が揺らげば輸入ができる保証もなく、納期が守られる保証もない状態ですが、とにかくやってみました。そして7年、多くの方に助けられて今に至っています。



世界におけるシアバターとわたしの使用方法

地理的な要因からアメリカ東部とヨーロッパではすでに多くのひとにその価値を認められており、カリテの使用者の多くが高い保湿効果を絶賛しています。
わたし自身は、かかとのカサカサする部分につけたり、手の甲に使います。最近は洗顔後に化粧水と混ぜてつけています。一番のお役立ち使用法は、旅先に小分け容器に入れて持参し、くたくたで棒のようになった足をカリテでマッサージします。すると気のせいか翌日は軽くなったような気がします。
現地では食用であるくらいですから、食器を洗うときに多少手に残っていてもそれほど神経質になってごしごし洗い落とす必要もなく、安心しています。子どもたちが万一口に入れてしまっても大丈夫。また、現地では生まれたての赤ちゃんの肌を保護するために全身に塗ります。 すでに、カリテには様々な効能が見聞きされますが、通常以外のご使用の際には必ず専門家の意見を仰いでお使い下さい。
人の肌質は千差万別ですからご自身に合った使い方をしていただきたいと思います。



ひとこと

カリテ製品に出逢った皆さんが ほわっと幸せな気分になって穏やかに癒されたら という願いを込めて「アテンドリ エ ペジーブル」と名付けました。ご利用されるすべての方に喜ばれる製品をお届けできるよう努めてまいります。これからもよろしくお願いします!!